ニキビは毛穴におきる炎症。

皮膚におきる疾患には諸々なものがありますが、ニキビがほかの皮膚炎や湿疹と決定的に違うのは、絶対毛穴に炎症がおきる事です。

 

これはニキビのできやすい皮膚が毳脂腺(もうのうしせん)系といって、毛穴と皮脂腺の出口が一緒になっているからです。

 

つまり毛穴から、皮脂が分泌されるのですその上この、毛穴と皮脂の出口が同じだというところに、まさしくニキビが可能なメカニズムが潜んでいます。

 

体の中でもニキビができやすいロケーションは決まっています。

 

顔や胸、背中の上方などで、けっして手のひらや足の裏にはできません。

 

顔のなかでも額や口のまわり、頬に好発します。

 

それはこれらの皮膚が、毛嚢脂腺(もうのうしせん)系だからです。

 

それにしてもこうして目につくところにできやすい事がニキビの苦痛をいっそう深刻にしています。

 

ではなぜ、毛嚢脂腺にニキビができやすいのでしょうか。

 

それを解釈していただくために、造作なくに皮膚のしくみを解説しておきましょう。

 

皮膚は表皮、真皮、皮下組織の三層から成り立っています。

 

いちばん外側の表皮は、部位によって厚さが異なりますが、もっとも厚いのは足の裏、もっともうすいのはまぶたです。

 

まぶたでは。

 

 

 

七ミリ前後しかないのです。

 

そのうすい表皮は、上から角質層(透明層)、顆粒層、有刺層、基底層の四層(足の裏などの厚い皮膚は透明層を含んで五層)で構成されており、血管や神経は通っていません。

 

基底層は表皮細胞をつくるところで、つくられた細胞は分裂しながら角質層まで上がっていきます。

 

角質層は外界から皮膚の内側を守るはたらきをしていますが、そのはたらきを終えたオールド角質は、垢やふけとなってはがれ落ちていきます。

 

この、細胞がつくられてから垢になってはがれ落ちるまでを、皮膚の角化(ターンオーバー)といいます。

 

いってみれば皮膚の新陳代謝の事で、ワンサイクルが約四六週間かかります。

 

しかも基底層にはメラノサイトという色素細胞があり、紫外線が当たると大量のメラニンをつくります。

 

メラニンは紫外線を吸収する事によって紫外線の害から体を守っていますが、それ故に黒くなり、日焼けやシミ、そばかすのきっかけになります。

 

このように表皮は、皮膚のいちばん外側で生体を保持しています。

 

その下の真皮は血管や神経、汗腺、皮脂腺などがある皮膚の中心部です。

 

けがをして血が出たり苦しみを感じるのは、傷が真皮に達しているからです。

 

真皮の血管は基底層に栄養や酸素を送り、表皮細胞がつくられるのを助けています。

 

ここにはいろいろのコラーゲン線維があり、肌の弾力やうるおいを保っています。

 

このコラーゲンが老化すると、しわやたるみのきっかけになります。

 

いちばん下の皮下組織は、全くが皮下脂肪です。

 

さて、皮膚の表面を見てみましょう。

 

表面は皮脂膜がおおい、そこにや毛孔(毛穴)が開口しています。

 

毛孔からは毛幹(毛)が出ており、毛孔を下にたどると毛球があります。

 

これが毛の根っこで、毛はこれから生えています。

 

毛孔は皮脂を分泌する皮脂腺とつながり、皮脂腺から分泌された皮脂は毛孔から排出されます。

 

皮脂は汗と一緒になって皮脂膜を形成し、水分の蒸発を防いだり肌にうるおいを与えています。

 

これが健康なステータスの皮膚です。

 

ところがこの毛穴に皮脂が詰まる事から、ニキビは発症していきます。